【以前の俳句会
令和7年6月の俳句会
一井 魁仙梅雨湿り束ねられない詩の欠片
柴田 郁江夾竹桃デイサービスへは紅をさし
田中 今日子曲り茄子啼くほど詰めて直売所
新井 智子ドクダミの侵略家主は留守につき
西 乙子登山小屋あと十キロの成層圏
加藤 なほこ父の日やことづて背負うちらし寿司
渋谷 かや父の日の父の写真を拭きにけり
秋庭 菊枝江戸前の女の風情かきつばた
国藤 習水父の日や父そっくりの足の甲
倉又 圭子 育てよと強く念じる芒種かな
栗原 むつ子 前頭葉鈍る音して梅雨入りかな
盛 真由美 ハンモック誰も一人の時を持つ
小林 薫 冷酒や心溺れる午前二時
二村 吉光 更衣意外や母の柳腰
富岡 隆一 波しぶき赤水門や蛍狩り
舟田 優江 水筒をサーッとすすぐ夏の朝
山本 和子 描線は廃墟の中へつばくらめ