【以前の俳句会
令和7年5月の俳句会
一井 魁仙夏燕ボレロのやうな恋をして
栗原 むつ子鏡からアオスジアゲハ出て戻る
国藤 習水横顔に木漏れ日蒼し聖五月
盛 真由美夏めくやカラスに庭を譲る朝
新倉 村蛙初夏や青墨のよく滲みたる
柴田 郁江鏡の中の自分から夏に入る
山本 和子母の日よジャンヌダルクは羽を持ち
加藤 なほこ一瞬で過去手繰り寄せ柏餅
秋庭 菊枝青嵐チアボーイ等の高く舞い
渋谷 かや 聖五月鉄輪にまとむ鍵の束
倉又 圭子 崩れ落つ設ひ牡丹の潔さ
小林 薫 庭の葉を食む青い子ら夏きざす
田中 今日子 国境線変える駆け引き麦の秋
舟田 優江 夏の朝水たまりの蒼穹またぐ
二村 吉光 初人事ローカル線の無名駅
染谷 洋子 石楠花の今年も咲くなり父の庭
青山 智子 ブラインドの影きはやか夏近し
富岡 隆一 母の日や肉じゃがと待つお留守番
西 乙子 沙羅の花うろこ剥がるるシャワー強