【以前の俳句会
】
令和7年4月の俳句会
一井 魁仙
たんぽぽやきのふの恋の着地点
柴田 郁江
濾過されて残りし記憶春の海
山本 和子
ふらここや角度を変えてピタゴラス
田中 今日子
夫亡くて夫のぬくさの春炬燵
栗原 むつ子
老犬の背に陽の匂い柿若葉
西 乙子
朝雲雀如雨路の水の伝ふ肘
富岡 隆一
熊蜂や知らんぷりして待つ抜糸
加藤 なほこ
苦と楽の境界線や花観酒
国藤 習水
弾力の聖水一滴夏近し
舟田 優江
小さき子のヘタなスキップ風光る
倉又 圭子
夜桜や負ふ子の錘りに揺られつつ
盛 真由美
AIのあまりに謙虚花の冷え
新倉 村蛙
菜の花として見送ってをり青いバス
染谷 洋子
夫淹れし珈琲苦し雛納め
二村 吉光
昨日まで笑いし山も燃えにけり
小林 薫
主待つ壊れたままの燕の巣
渋谷 かや
青ざむるごとく咲き満つ桜かな