【以前の俳句会
】
令和6年12月の俳句会
山本 敏倖
風花の羽化するはずの火の匂い
一井 魁仙
座標から素数をこぼす寒の月
山本 和子
冬銀河遠くへ帰る点灯夫
新倉 村蛙
凍蝶はやがて月夜に溶けにけり
秋庭 菊枝
冬ざれやゆっくり喋る嘘の数
二村 吉光
年用意神保町を一巡す
渋谷 かや
鉛筆の文字濃く残る師走かな
西 乙子
天鵞絨のマフラーくるむ棘ひとつ
加藤 なほこ
いさかいも嘆きもリセット暦買う
栗原 むつ子
凍星やもっとも近く背伸びする
小林 薫
寝不足をあざ笑うがごと冬薔薇
舟田 優江
頬と頬つけて添い寝や月凍つる
富岡 隆一
冬浜や流れて消えし二人の文字