【以前の俳句会
令和4年12月の俳句会
松井 國央 踏み切りの向うで凝っている今年
大場 美智子 窓拭きて冬青空を広めけり
秋庭 菊枝 煮凝りや父によく似た兵馬俑
山本 和子 レコードの針少し飛ぶ聖夜かな
田中 雅浩 ふいに冬めいて奥歯の噛む力
渋谷 洋子 肩のうへに顎乗せてゐるクリスマス
西島 信子 万年筆にインクを足して年の暮
新倉 村蛙 抗原検査もはや海鼠となってをり
栗原 むつ子 聖樹なる一本のわが欅の木
田中 今日子 クリスマス地球に赤き点滅灯
金澤 直子 足湯して冬夕焼けの日本海
大槻 さらん 班ごとに整列点呼神の旅
吉田 慶子 もういいかいまあだだよぉ大みそか
桜井 万希子 葉牡丹の公開捜査始まります
二村 吉光 ねんごろに「虎屋」の煤を払いけり
加藤 なほこ 年の瀬や悲哀と歓喜せいくらべ
加藤 右馬  木の葉髪降るを脱皮と謂ふ母よ
一井 魁仙 風花や陽気な犬が先を急く
小林 賢司 次男坊四人家族のクリスマス
小林 薫 数へ日やトックリキワタと飲む珈琲