【以前の俳句会
令和4年5月の俳句会
松井 國央 目覚むれば思惟のはじめにある昼寝
渋谷 洋子 立ち漕ぎの坂に消えゆく立夏かな
加藤 なほこ 母の日や夕焼け全部抱く墓標
田中 今日子 更衣少女に羽化の兆しあり
桜井 万希子 昼寝する少年の手に世界地図
一井 魁仙 夏蝶の波紋をはさむ旅日記
秋庭 菊枝 風薫るリュックの中のトウシューズ
山本 和子 夏来る何にでも合うマヨネーズ
小林 薫 水際を円く切り取る朝つばめ
国藤 習水 頬杖を微調整して聖五月
大槻 さらん 甚平やボーヴォワールの色褪せる
新倉 村蛙 竹皮を脱ぎ心臓のスペアを探す
田中 雅浩 葉桜や二人住まいの水の音
加藤 右馬 カーテンの藍色深き傘雨の忌
山縣 總子 一瞬も笑えなき日のシャワーかな
西島 晃彦 夕顔やいつも通りにやってます
西島 信子 金蛇の思案顔なる雨模様
金澤 直子 水鏡畔に佇む雨蛙
大場 美智子 藤房の天蓋仰ぎ晴れ晴れし