【以前の俳句会
令和4年4月の俳句会
一井 魁仙 春愁や所詮コインの裏表
秋庭 菊枝 芹洗ふ母の手首の輪ゴムかな
桜井 万希子 顔のないマネキン並ぶ春の宵
渋谷 洋子 吟行の先頭をゆく春帽子
西島 信子 小手毬や家庭教師の面接日
新倉 村蛙 葉桜へ国旗を下ろす大使館
田中 雅浩 運河にも引き潮ありて花筏
田中 今日子 墓じまい指に香のつく桜餅
大槻 さらん 年輪に虚言癖あり山笑ふ
加藤 なほこ 満開や作り笑顔の奥の顔
山本 和子 連翹や一年生の通学路
大場 美智子 紫木蓮のワインレッドで誘う罠
国藤 習水 キャンパスツアーの靴音軽し花水木
西島 晃彦 兵士みな無表情なり春深し
山縣 總子 たまごかけ御飯定食日うらうら
金澤 直子 目薬でぼやける桜満開か
野口 昭子 水ぬるむ水辺に寄りし子ら素足
加藤 右馬 早朝の家並を燕また燕
小林 薫 初めての酸葉の味に驚きぬ
栗原 むつ子 春深し茶箱に古りし百科事典
小林 賢司 こぎみよい春の自転車かけあがる