【以前の俳句会
令和3年6月の俳句会
松井 國央 並足の馬の描きし円に梅雨
田中 雅浩 青田風県立高校前バス停
山本 和子 手毬花雨の匂いは本屋から
桜井 万希子 保育士のここから夏と線を引く
加藤 なほこ あやとりの橋からまりて太宰の忌
田中 今日子 茄子の花濡れて大陸移動説
栗原 むつ子 桜桃忌五分進ます古時計
秋庭 菊枝 売り出しの居抜きの店舗たち葵
一井 魁仙 六月の余白を埋めるアスピリン
西島 晃彦 冷やし中華ワクチン接種終わりけり
野口 昭子 信州の祖母似の皺よ桃を食ぶ
山縣 總子 図書館が休館茅の輪抜けてくる
国藤 習水 アイスコーヒー苦手な人と向き合って
西島 信子 梅雨寒や年寄はみな破れかぶれ
加藤 右馬 枇杷剥けば十中八九ヤマト来る
小林 賢司 親燕伝通院の門くぐる
大槻 さらん バンガロー手持ちの札の女王様
金澤 直子 三年目百合の蕾のつぶやけり
小林 薫 人知れず裏庭灯す紫陽花の青