【以前の俳句会
令和3年5月の俳句会
松井 國央 緊急性なき白爪草の域
桜井 万希子 サドルから腰を浮かせる聖五月
加藤 なほこ 葉脈の物語り聴かむ柏餅
宮川 欣子 初夏に時を合わせる鍵に穴
田中 雅浩 いつの間に少年の顔夏帽子
山本 和子 いい音を拾ってきたね初夏の風
大槻 さらん 西瓜切る二点リードの五回裏
西島 晃彦 花は葉に小籠包の蒸し上がる
田中 今日子 かなぶんぶん立候補者の眼が不審
西島 信子 春キャベツ巻の甘さに負けました
国藤 習水 白昼の虚ろへ刺さる蛇苺
渋谷 洋子 船降りて地元顔なるアロハシャツ
加藤 右馬 あじさゐの蒼くて株価暴落す
秋庭 菊枝 豆腐屋の兄弟にてゐず麦の秋
一井 魁仙 日本の夏が痙攣砂時計
金澤 直子 曇天に甲州街道小判草
栗原 むつ子 若葉風そっと地球にマスクする
山縣 總子 つちふるや不動尊像初老なり