【以前の俳句会】

平成２９年１１月の俳句会

松井　国央 乾燥芋ちぎる半分まだ昭和

田中　雅浩 ひげ伸びる時間男の日向ぼこ

渋谷　洋子 寒月やポケットに握る鍵の先

山縣　總子 小六月らしく動きぬ亀の頸

一井　魁仙 果報待つ猫の哲学山眠る

栗原 むつ子 少年の喉仏見え柿もげる

みなまだけい ジャケットの内側にある虚かな

西島　晃彦 オランウータンの新種発見文化の日

西島　信子 秋夜長ひそかに唸る冷蔵庫

山本　和子 満月や魚はぷりっとして旨い

桜井 万希子 漱石の憂鬱な右手片時雨

豊川　たかを 裏窓に銀河を渡る猫の声

加藤　右馬 彼岸花自我の断絶するところ

金澤　直子 冬を呑む天使の梯子見上げつつ

国藤　習水 初時雨降車ベル押す紅い爪

加藤　なほ子 進歩せず又シンポジウム冬隣