【以前の俳句会
平成28年12月の俳句会
松井 国央 寒茜少女喇叭を横に抱く
豊川 たかを 日向ぼこわがまま小さく折りたたみ
二村 吉光 煤払い己の塵を忘れけり
田中 雅浩 ジーンズで拭う指先十二月
西島 信子 不可ひとつある通信簿年終わる
栗原 むつ子 蓮の骨静謐と言ふ刻満ちて
一井 魁仙 知床の先に墓あり白梟
山本 和子 無いものは無い歳末の中近東
吉田 慶子 手のひらのしわおもしろがって年の暮
金澤 直子 電飾をしんと俯瞰す冬三日月
みなまだ けい 弁当の巾着にみかん膨らみむ
加藤 絵里子 紙折っている師走の質疑応答
河上 美智子 豹の眼に刹那の野生冬麗
山県 總子 十二月八日あくびに蓋す手の臭い
小竹 孝之 冬晴れの墓に供ふや缶ビール
加藤 右馬 爆風の赤がはりつく冬の庭
加藤 なほこ 不条理や均衡の種真珠湾