【以前の俳句会
平成28年6月の俳句会
松井 国央 弱者の中にいて夏掛けを胸に乗せ
豊川 たかを 身八口夏の私情をしまいこむ
みなまだ けい 西口の中華料理屋冷蔵庫は外
山県 總子 深呼吸する為海月うら返る
金澤 直子 雷神の充電中につけ睫毛
一井 魁仙 あぢさゐの朝の挨拶あんぶれら
西島 晃彦 父の日や馴染の店のマムシ酒
山本 敏倖 蛍やうしろの夜を掻き回す
加藤 右馬 父の日やマイルス・デイビスかかる昼
栗原 むつ子 アマリリス別れに形なき自由
西島 信子 蝿一匹追ひだしてより夕支度
田中 雅浩 潮騒は分校が好き青胡桃
国藤 習水 均衡を崩す東京梅雨湿り
小竹 孝之 鼓の音こぼす高階業平忌
山本 和子 六月や会いに行きたい傘がない
桜井 万希子 めだかより心ざわつく金魚の死
宮川 欣子 あじさいに物言いつきし迷い道
加藤 なほこ 恨みごと八つ呑んで心太