【以前の俳句会
平成27年5月の俳句会
松井 国央 草蒸すや死者を柱と数えたり
桜井 万希子 この木だけ大きく揺れる聖五月
山県 總子 アルバムに覚えなき貎麦熟るる
山本 和子 真ん中は神の道なり蟇
金澤 直子 糸通す視線の先に夏の雲
西島 晃彦 怪しげな家系図干すや柏餅
加藤 なほこ 母の日や巣立ちし子等の一張羅
一井 魁仙 万緑やダンゴムシにもある自戒
栗原 むつ子 すりこぎの摩滅がすすむカーネーション
宮川 欣子 みどりの夜ひらひら下る金魚坂
豊川 たかを 花散ってダンスがうまく踊れない
西島 信子 四月尽良き話のみ反芻す
国藤 習水 水色に変えるスイッチ扇風機
田中 雅浩 紙の刃の遅れて滲む五月かな
小竹 孝之 切り抜きて溜めたる記事に夏来たる
加藤 絵里子 地上絵の合わせ鏡の肖像画
加藤 右馬 東風吹かばあるじ分からぬみだれ髪