【以前の俳句会
平成26年8月の俳句会
松井 国央 夕焼や正しく劣化することば
山県 總子 蟬しぐれ入れて電話を了りたる
西島 信子 冷奴そろそろやつを許さうか
一井 魁仙 パナマ帽心療内科の非常口
豊川 たかを 八月を畳めば歪むわが齢
山本 和子 戦争をみんな知らない茄子胡瓜
宮川 欣子 八月の拳に光集めけり
国藤 習水 喧騒は近くて遠し水中花
桜井 万希子 家中の時計の狂う八月
坂本 京子 鯉口を切って極暑の街に出る
田中 雅浩 黙祷の微動だにせぬ老日傘
西島 晃彦 口髭の一人混じれる盆踊り
西村 のぶを 六十段登って涼し父母の墓
加藤 絵里子 身の内に不具合を置く大夏野
小澤 吾子 FAXのジージー時差なし熱帯夜
加藤 なほこ 最善を尽くす駅員暑気中り
萩原 孝信 白妙へのキリマンジェロに夏は来ぬ