【以前の俳句会
平成26年7月の俳句会
松井 国央 結び目の甘いところに夏が来る
一井 魁仙 血縁を垂直に曳くあめんぼう
小澤 吾子 指先に別の世のあり夏化粧
桜井 万希子 梅雨の月博物学的に並ぶ石
豊川 たかを 虹二重どちらかが嘘ついている
栗原 むつ子 輪郭も重さも消してなめくじら
山本 和子 朝露を踏んで現わる団十郎
山県 總子 空蝉にうつらうつらの重さあり
金沢 直子 さくらんぼ思い出したる恋仇
宮川 欣子 焼鳥の串で指揮する暑気払
加藤 絵里子 草茂る一本筋の川曲がる
西村 のぶを 一人居て窓をかすめる夏燕
国藤 習水 遠雷や散らばりし薬を拾う
坂本 京子 何気ない素振りを見せて夏落葉
加藤 なほこ 熱帯夜ふたかわむけた吾子の語る
田中 雅浩 坂なれば自転車を曳く蝉時雨
加藤 右馬 フラスコの乙女心に注ぐ喜雨