【以前の俳句会
平成26年6月の俳句会
松井 国央 夏の峰振り向き他生を汚したり
桜井 万希子 朝(あした)には傷口に送く睡蓮
豊川 たかを 梅雨の入り空に無数の魚が跳ね
山県 總子 ほうたるや骨壷振れば応答す
田中 雅浩 父の日の有楽町に雨が降る
山本 和子 四葩かな町の床屋は地獄耳
西島 晃彦 町医者の庭にどくだみ茂りけり
国藤 習水 父の日や遺品の折目に父がゐる
小澤 吾子 サングラス老いゆく間(アイ)のオンとオフ
吉田 慶子 自分史や未央柳の付けまつげ
西島 信子 枇杷の実は枇杷の実なりの自己主張
一井 魁仙 劣性の遺伝子そのまま更衣
坂本 京子 装ふて毛虫のよぎるアスファルト
加藤 なほこ 関節の軋みが報す梅雨の入り
加藤 右馬 かき氷舌をうずめた先コスモス
宮川 欣子 帰り道出迎への蟇連れ帰る