【以前の俳句会
平成26年5月の俳句会
松井 国央 蝶渡る水に乱れのないところ
豊川 たかを 体内に朧をためて象ねむる
山県 總子 カステラの底の大事や五月闇
西島 信子 豆飯の初々しさが苦手なの
山本 和子 坂道の途中ですねる夏帽子
西島 晃彦 蛍火や謀議一分の隙もなし
一井 魁仙 ドレミファソそれから先は鯉のぼり
桜井 万希子 万緑や思い出せない父の声
宮川 欣子 食パンのじんわり値上げ羽抜鳥
田中 雅浩 万緑や給水塔に水満ちる
加藤 なほこ 後れ毛を始末する指海女二人
栗原 むつ子 寝室を少し開け置く匂蕃茉莉においばんまつり
坂本 京子 目を閉じて新緑の海エイになる
加藤 右馬 ああ甘いつつじ手にしてラッパ吹く
小澤 吾子 春暁の僧走り去る香の残る