【以前の俳句会
平成25年6月の俳句会
松井 國央 喪に服す別人格が梅雨に濡れ
山縣 總子 昼顔や草食系の咀嚼音
田中 雅浩 背表紙の焼けてレーニン栗の花
山本 和子 真夜中とつながっている熱帯魚
加藤 絵里子 ゴルゴダへ葉脈辿る蝸牛
金沢 直子 鉛筆の線一本に夏燃ゆる
国藤 習水 決意なぞ真っ逆さまに男梅雨
加藤 なほこ 父の日やしずまりかえった家の中
一井 魁仙 公式はあるのか螢の座標軸
西島 晃彦 夕食を金魚と食べる妻の留守
鷲田 環 水無月のみんなで渡るよもつひらさか
西島 信子 ビリケンのねじり鉢巻青嵐
宮川 欣子 文机にあえかな凹みねぶの花
豊川 たかを 雲の峰連体形として遊ぶ
西村 のぶを 城跡に青大将棲む光秀忌
樋口 俊夫 正南風(まみなみ)のブロンズ撫づる皆撫づる
栗原 むつ子 ちょっと痩せたね梔子はにひ色に
倉持 留美子 五月富士白系緘の秘話を問う