【以前の俳句会
】
平成25年1月の俳句会
松井 國央
寒の水飲んで己を脱ぎちらす
近藤斗升
1月に飽きてゴリラに逢いに行く
島崎きく子
五郎助が鳴いて結論せまられぬ
豊川たかを
指先を呼び寄せている冬木の芽
山本敏倖
初夢へ両手を伸ばす赤ん坊
田中雅浩
春近し海に横向くオートバイ
加藤絵里子
そうだねと言ってほしくて毛玉取り
桜井万希子
前列の影が手を打つ初詣
栗原むつ子
春待つやポップコーンの封を切る
山本和子
父の意にここは従ふ三ヶ日
西村啓夫
塩鮭が大口をあけ届きけり
山縣總子
くちびるはいちごドロップ雪だるま
西島信子
メビウスの輪に乗せられて年を越す
宮川欣子
緩急の二目ゴム編寒に入る
樋口俊夫
初競りの鮪今年も同じ人
倉持留美子
白鳥来翳(かげ)を連れ合う一羽居り
加藤なほ子
ひとかじりマダムの憂い独楽回る
西島晃彦
初詣音のこぼれるヘッドホン
金沢直子
雪だるまちりとり捧げ門守る