【以前の俳句会
平成24年6月の俳句会
松井 国央 六月を倦む目的のないロープ
宮川 欣子 単四の電池で動く父の日
金谷 サダ子 あじさいの高さで町は綴られる
栗原 むつ子 絹さやの筋よく通る生命線
森 由紀子 紫陽花やスカイツリーの生乾き
藤原 優 梅雨の入り短調に変わるクラクション
山県 總子 カルピスのあと味梅雨の一日目
島崎 きく子 ひかりつつ海月は夜の貎となる
山本 和子 芒種なり大鍋の螺子締めなおす
田中 雅浩 水切りの跳ねその先の夜光虫
国藤 習水 手鏡のするりと落ちる男梅雨
西島 信子 紫陽花は執念深き七変化
金澤 直子 ためらい線こんがらがって蛍の火
豊川 たかを 梅雨に入る巨艦コツンと接岸す
山崎 理子 梅雨嵐二十歳の記憶音の旅
西島 晃彦 父の日や育毛剤はもう要らぬ
樋口 俊男 菖蒲田に花の上がって来るを見る
西村 啓夫 峠越え眼に故郷の夏の海
吉田 慶子 毛細血管としての職責しろあじさい
桜井 万希子 父の日や出会ってしまったバルサミコ酢
立野 悦子 夏めいて名盤揺らすロカビリー