【以前の俳句会
平成24年3月の俳句会
松井 国央 山門を入るや付則に花馬酔木
島崎 きく子 春愁や卵の殻のうすみどり
山本 和子 三女から片附いていくひなまつり
山県 總子 ふらここのうしろ逢魔が時に入る
桜井 万希子 舞台には一脚の椅子春の雪
森 由紀子 つちふるやアイデンティティを検索す
西島 晃彦 釣書を速達にして桜餅
栗原 むつ子 ものの芽に夢遊ばせている途中
金谷 サダ子 振り向いた春へ止まりたがる時計
豊川 たかを つじつまの合わぬ処で亀鳴けり
田中 雅浩 細魚買う折れた下顎いとしくて
西島 信子 初蝶や幼児まっすぐ歩き給へ
吉田 慶子 坂下でかしこまっている早春
国藤 習水 三月のまた巡り来て黙祷
宮川 欣子 レベルセブンの町遅刻する春
山崎 理子 春風や優先順位決めてから
金澤 直子 背伸びしてチビタンポポの雲つかみ
樋口 俊男 もう少し春闌けてゆく散歩道
西村 啓夫 山門の扉を推して春の風
立野 悦子 坂下る隠れし春は後ろ向き
藤原 優 人力車花嫁乗せて梅一輪