【以前の俳句会
平成23年12月の俳句会
松井 国央 生涯は一語で足りて咳一つ
豊川 たかを 糊代を大きく取って冬に入る
山県 總子 十二月八日フランスパンと割烹着
山本 和子 討ち入りの夜はスタバでカプチーノ
森 由紀子 掌に爪跡のこし冬満月
西島 信子 まだ青き幼子の住む蕪の中
吉田 慶子 初霜や目礼の先に同情
田中 浩一 富士見坂八艘跳びの冬の風
加藤 絵里子 極月や皇居回り続ける走者
西島 晃彦 煤逃げの宿六はネクタイ締める
金谷 サダ子 十二月帰路星を置く木がいっぽん
宮川 欣子 極月をサソリの赤眼俯瞰する
山本 敏倖 歳晩ですかいいえ人力車です
桜井 万希子 飛ばされた楽譜くるくるクリスマス
国藤 習水 極月に宝石のやうな菓子を買う
栗原 睦子 饒舌なシクラメン倖せのふり上手
藤原 優 露天風呂時間を止めし冬の月
西村 啓夫 人生は片道きっぷ四季の旅
鷲田 環 冬天へ長渕剛の応援歌
山崎 理子 暖冬や八十路の挑戦筆グルメ
金澤 直子 聖樹の灯月を見上げてなお碧く
加藤 直子 その速度時に競り勝ち古暦