【以前の俳句会
平成23年7月の俳句会
松井 国央 残り潮若狭に多き竹夫人
豊川 たかを 十薬のいちめん咲いている欠如
山本 敏倖 夕涼みわが人体に骨もどる
栗原 睦子 風鈴や子供の喧嘩に助詞がない
西村 啓夫 かき氷赤い所からさじを入れ
桜井 万希子 自由な明日に麦わら帽子飛ばす
藤原 優 一瞬で自己主張する扇子あり
西島 晃彦 自画像の眼鏡は丸しソーダ水
金谷 サダ子 捨て切れぬもの積み盆の月まんまる
山県 總子 近況は素足垂らせし処より
立野 悦子 石畳太陽座り大昼寝
山本 和子 イチローがイチロー越えていく猛暑
峯田 國江 メダカの子あわあわといる存在感
吉田 慶子 炎帝や性悪説を持参せり
島崎 菊子 デジタルの街夕焼けてゆく男
宮川 欣子 雲の峰ちくわの穴の大きかり
田中 浩一 夜通しの男の背中山開き
森 由紀子 白むくげ誰かにまちがえられる日
金澤 直子 曼荼羅の宇宙に浸る炎暑かな
西島 信子 思ひきり背伸びしたまへ立葵
速水 真江 青桐のすくっと立ちて風を呼ぶ