【以前の俳句会
平成22年11月の俳句会
松井 国央 墓の萩みんな煙になりそこね
栗原 睦子 ローレライ聴かせ夜寒の洗濯機
宮川 欣子 黒鍵ほどずれた会話や憂国忌
金澤 直子 冬のリス密名帯びて挙動不審
鷲田 環 下駄鳴らすはきっと漱石冬の朝
山県 總子 ボジョレ・ヌーボー予防注射も済ませをり
西村 啓夫 立冬の八十才を添削す
豊川 たかを 晩秋のピアノで綴る物語
西島 晃彦 ブイヤベースをふきこぼし冬に入る
後藤 宣代 短日の条件反射的に礼
藤原 優 遠野市や一線引いて秋終る
桜井 万希子 秋の夜を斜め読みする占い師
国藤 習水 大根の料理上手な一人もの
山本 和子 またの名を夫なる人が秋刀魚焼く
森 由紀子 本棚の隅間を埋めし神の留守
西島 信子 一言の口もきけずに吾亦紅
山崎 理子 舞い降りて寄り添い語る枯葉かな
立野 悦子 どの手にも積もりし落葉色褪せず