【以前の俳句会
】
平成22年9月の俳句会
松井 国央
虫すだくみな等距離にある記憶
桜井 万希子
虫の声夜の形に画鋲押す
鷲田 環
ちちろ鳴く幸せ指数など知らず
島崎 菊子
月赤し猫ながながと生きており
山本 和子
上手からようやく秋が踊り出る
栗原 睦子
秋刀魚焼く一人夕餉の腕まくり
西島 晃彦
鱗雲見上げて都バス走りけり
国藤 習水
溜息のその先にある青蜜柑
豊川 たかを
眼の中の一点熱い蔓珠沙華
加藤 直子
言いさして童謡の節月にのる
宮川 欣子
これやこのダッタンからの秋の蝶
森 由紀子
おとこへしの増えて奥社への道
西村 啓夫
せせらぎの音にめざめて豆腐汁
藤原 優
カーテンの揺れる輪の中秋育つ
西島 信子
かなかなやひと夏分の死屍累々
山崎 理子
一日を百まで生きてや酔芙蓉
立野 悦子
鱗雲パズルに成りし園の庭